ヒロクリニックの微小欠失検査に権利侵害の可能性
ヒロクリニックは全国でNIPTを実施している医療施設グループです。
実施施設が多く検査件数も相当数あるであろうグループになります。
このヒロクリニックの検査に利用権利侵害の疑いがあるという情報が入りました。
権利侵害だけでなく、検査精度にも影響するため非常に大きな問題であると考えられます。
微小欠失検査は国内ではできない
現在ヒロクリニックの検査項目には多くの項目がありますがその中に「微小欠失症候群」という項目があります。
これは染色体の構造異常を指すもので、染色体の一部が欠け、抜け落ちてしまうことにより発生するものになります。
この微小欠失症候群のNIPT検査は、多くのNIPT実施施設が日本国内では検査ができないため海外へ検査を出しています。
ところがヒロクリニックはこちらを国内で行っていると公表しています。
引用:ヒロクリニック
ヒロクリニックが委託している検査施設は「東京衛生検査所」というところで、ここで使用しているNIPTの検査機器のシーケンサーはイルミナ社の「NextSeq 550Dx」という機器と公表しています。
この「NextSeq 550Dx」を使用してNIPTを行っている検査施設は日本国内に他にもあるにもかかわらず、微小欠失症候群の検査はヒロクリニックだけが国内で行っているという状況です。
ではこの「NextSeq 550Dx」という機器で微小欠失症候群の検査はしっかりとできるのでしょうか。
NextSeq 550Dxでは微小欠失症候群の検査はできない
「NextSeq 550Dx」の製造元であるイルミナ社に確認したところ、現在の「NextSeq 550Dx」では微小欠失症候群の検査は行えないという回答を得ました。
ヒロクリニックのHPではMedicover社からの技術提供を受けて微小欠失症候群の検査を可能にしているとされているので、そういった技術提供で検査は可能なのかを併せてイルミナ社に確認したところ、技術的にできるかについては他社のことなのでわからないが、少なくとも「NextSeq 550Dx」を使用して微小欠失検査を日本で行うことは利用規約として認めていないので使用権を侵害している可能性があるという回答だった。
ヒロクリニックと東京衛生検査所両社のHPにもイルミナ社の「NextSeq 550Dx」以外のシーケンサーの紹介はなかった。
もし「NextSeq 550Dx」を使用して微小欠失症候群を検査している場合、権利侵害している可能性が高い。権利侵害している検査所が果たして確かな検査ができるのだろうか。
こうなってくると「NextSeq 550Dx」で通常検査ができる項目に関してもきちんと行われているのか疑いたくなってしまう。
2019年のNIPT黎明期からNIPT業界に関わる。 NIPT業界に関わる以前は広告業界、金融業界など様々な業界を渡り歩き、築き上げた人脈や経験を活かしNIPTに関する情報を発信中
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